
治せる治療家、患者さんから選ばれる院、本物の手技技術
柔整・鍼灸コラム
2.再発を防ぐための患者様教育とセルフケアが必要な肩関節捻挫
肩関節捻挫とは、肩こりではないですよ! なので、ただ揉んでも治りません。
捻挫をすることで筋組織が損傷すると、その筋肉は再生しようとしてより硬くなり、肩関節の可動域が狭くなります。
捻挫をした関節周囲の筋緊張を和らげる目的は、損傷した組織への「循環促進と鎮痛効果」のためです。
したがって、筋肉に対してマッサージをおこない、筋肉の硬さを解消するのと同時に、関節の可動域を広げるストレッチを行うことが大切です。
そして、関節の可動域を広げるためには、関節包内運動が重要なのです。
肩関節捻挫の根本原因は筋肉の疲労や硬縮、外傷による損傷によって可動域制限など運動機能が低下することにあります。
そのため、当院では筋肉へのストレッチと同時に、症状がある部位への関節包内運動もおこない、患者様へ教育・指導も行います。
患者さんがその点を理解することなく「痛みがとれたから治った」と思い、動きの悪いままスポーツを再開すると、また捻挫が起きます。
捻挫は「痛くない=完治」ではありません。
筋肉にある感覚受容器に対して「ストレッチ」をすることで、緊張を起こしている筋肉や神経の回復を促し、「関節包内運動」で可動域の向上をおこなうことで、早期に捻挫の痛みを軽減させることができます。
肩関節を捻挫した43才の男性の事例
ビーチバレーでレシーブを失敗し、1週間前に右肩関節を捻挫した43才の男性は、受傷してから来院されるまで時間が経過していたので、可動域制限が著明でした。これは上肢帯の筋肉の異常筋緊張によるものです。
緊張した筋肉へのアプローチも重要ですが、ストレッチ、関節包内運動、そして、再発を防ぐための患者様教育と具体的なセルフケアもお伝えしました。
これが、私たちプロフェッショナルの仕事です。