治せる治療家、患者さんから選ばれる院、本物の手技技術
柔道整復師コラム
8.「肩こり」の訴えはまず全身を診る
「肩こりの原因」は様々ありますが、根本的な原因は身体が上手く使えていないからです。
人間の身体には約640個の筋肉があり、働いていない筋肉があるとき、その分を補うように他の筋肉に負担がかかります。
頭や腕などを支えている筋肉がうまく使えていれば、負担のかかる筋肉はなくなります。
時間が経過し、なかなか痛みや症状の改善しない怪我は柔道整復の技術だけでは改善が難しいのです。
その状態に首や腕に負荷をかけた状態での長時間のデスクワークや、精神的なストレス、内臓の不調などにより、「筋肉の硬化と背骨のねじれ」が加わり、「肩こり」の要因となります。
肩こりは肩を揉みほぐしても治らない
肩こりと訴えて来院された50代女性。 触診問診で肩だけでなく背中、腰にも強い張り。加えて眠りの浅さも訴えており、聴けば夏バテを引きずって内臓の調子もよくないとのこと。
肩の周辺に痛みや違和感を覚えることから「肩こり」といわれていますが、実際は「首の後ろ」や「背中」の筋肉、また「内臓の不調」に原因があるからです。
同じ環境でも肩がこる人は、肩が凝ってしまう身体の状態があるからで、肩がこらない人は肩がこらない身体の状態だからです。
その状態こそが本当の肩こりの原因で、それをまず患者様自身が把握する事が大切だと考えています。
上記の患者さんは姿勢が悪く丸くなってしまった状態で長時間の事務仕事をされていました。
なので首・肩の筋肉に負担がかかり血行不良が起き、肩こりを覚えるようになっていました。その為にまずは骨格へアプローチすることで、常に筋肉に負担をかけてしまっている原因を改善しました。
すると姿勢が良くなり、首や肩甲骨の動きが良くなったので「すごい!軽くなった!」と実感されていました。
ところが、触診をすると背中や腰が冷たく、肩もまだ冷えている状態でした。
ここからは鍼灸師の出番。
問診時に内臓の調子も良くないとのことだったので、特に冷えの強かった、膈兪・脾兪・腎兪にお灸をし、督脈上の浮腫みがある箇所に鍼をしたところ「全身がぽかぽか温まってきました!」と実感。
この治療を一週間続けたところ「仕事後でも肩こりが気にならなくなってきました!夜もぐっすり眠れるようになってきました!!」と大変喜んでいただけました。
仕事中の不良姿勢による筋肉の硬化に加え、オフィスの冷房や冷たい飲み物などで内臓が冷えて働きが悪くなり、気・血・津液の巡りが滞っていたのがこの患者さんの肩こりの原因でした。
アザースの各院では、肩こりを訴える患者様には問診と全身の検査から、骨格矯正やなどの骨格へのアプローチ、筋肉へのアプローチ、神経へのアプローチとお一人お一人の「肩こり」に向き合います。