治せる治療家、患者さんから選ばれる院、本物の手技技術
柔道整復師コラム
9.鍼で改善、眼精疲労・全身の倦怠感
東洋医学では気・血・津液(しんえき)が滞りなく身体を巡っていると限りなく健康に近づくという考え方があります。
その気・血・津液を巡らせる為に体の機能を肝・心・脾・肺・腎の「五臓」と、胆・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦の「六腑」に分類しています。
経穴(ツボ)はそれぞれの臓腑の働きを調整してくれる働きがあるのです。
その状態に首や腕に負荷をかけた状態での長時間のデスクワークや、精神的なストレス、内臓の不調などにより、「筋肉の硬化と背骨のねじれ」が加わり、「肩こり」の要因となります。
「骨格・筋肉・神経・生活習慣のバランス」を整えて治癒
肩こりに加え眼精疲労、全身の倦怠感が最近ひどくなってきたと来院された30代女性。
問診をしていくと肩だけでなく、目の疲れ、全身の倦怠感、手足の冷え、頭痛、耳鳴り、めまいなど、いろいろと症状がでてきました。実はこういう症状がでている人は自覚がないだけで意外とたくさんいるんです。
この患者さんも一番辛い「肩」に意識がいっているだけで、症状は全身にでていました。
残業や休日出勤など仕事が忙しく自分の体のメンテナンスができていなかったようです。
この患者さんが訴えている全部の症状は全て「骨格・筋肉・自律神経・生活習慣の乱れ」が根本の原因です。
まずは骨格に対して治療をし歪みを直すことで、筋肉が必要以上に緊張して硬くなっているのを柔らかくします。
この治療をすることで背骨や肩甲骨が動きやすくなるので、この治療だけで身体が軽くなったと驚かれていました。
次は鍼灸で自律神経のバランスを整える治療です。
督脈(とくみゃく)上の浮腫んでいて歪みがある部分に置鍼をします。
この患者さんは大椎、至陽、脊中に歪みがあったので置鍼をしました。
次に気・血・津液の流れを良くする為に、左右の手三里、中脘、左右の足三里に置鍼をしました。
最後に眼精疲労を軽くする為に風池にも置鍼をして初日の治療は終わりです。
治療を終えると、「身体が本当に軽い!視界が明るくなった!」と驚かれていました。
翌日に来院されたときは顔色が良くなり、「今朝は久しぶりにすっきり起きられました!」と喜んでいただけました。
アザースの鍼治療は、痛い所だけに施すだけでなく、「骨格・筋肉・神経・生活習慣のバランス」を整え、治癒に導く方針です。
その結果身体全体のバランスが整い、自然治癒力が高まることで、結果的に痛みや患者さんが訴えている症状が改善し、さらには悪くなる前よりも身体の能力を高めることができるのです。