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柔道整復師コラム
11.鍼灸師から診るギックリ腰
ギックリ腰になる機序は
「インナーマッスルの筋力低下→骨格の歪み→歪んだままの身体で生活→弱い所・特に負担のかかる所に痛み・症状が出る」
という順を追って痛みが現れます。
ギックリ腰の場合、痛みをとることも大事ですが、
また同じ痛みを繰り返さないように根本の治療もしていくことがとても大切になってきます。
ぎっくり腰を骨格調整と鍼灸治療で改善
ギックリ腰で来院された50代男性。
建設現場で仕事をされている方で、資材を持ったときにグキッとやってしまったそうです。 同僚の方に付き添われ、痛みを堪え、掴まれるところにしがみつきながらなんとか歩いて来院されました。 状態をみると・・・
- 腰の真ん中(背骨)が痛い。
- 腰が伸びない。(後屈で痛み)
- 歩くのがやっと。何かにつかまってないと歩けない。
- しゃがんで立つときに腰が痛み伸びない。
とりあえず歩けるようにはしたいなと思い治療をはじめました。
まずは、電療とアイシングで炎症を引かせます。次に「骨格・筋肉のバランス」を整えます。右の骨盤が後傾し腰椎の4・5番が右に捻じれていました。
加えて、わずかですが圧痛も右側の方が強くでていました。刺鍼は督脈(とくみゃく)の歪みがある箇所(腰陽関、身柱、大椎)、筋肉が弱り力が無い所(腎兪、右次髎、右環跳)に置鍼をして脊柱と骨盤のバランスを整えます。
この患者さんのように自分の体の歪みに気づかず、そのまま使い続けてしまい、ある日突然ギックリ腰になってしまう方は本当に多いです。
その根本の原因は、インナーマッスルの筋力低下
です。
最近は椅子やソファでの生活が増え、背もたれに寄り掛かるなど、インナーマッスルを使わない姿勢をとることが多くなりました。
インナーマッスルは目に見えず意識することが難しいですが、だからこそ鍼灸師がその人にあった体の使い方・鍛え方をアドバイスしていくことが大事になってくるのです。